御手洗銀三のトイレコロジー
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No.10 | 孫よ!宇宙飛行士よ!二十一世紀を駆け抜けろ! |
このところ、毎日のように開くホームページがある。 正直言って、病院で初めて孫と対面した時は、無事に生まれた安堵感と宇宙人を見るような感覚で、身内というか祖父としての腰が定まっていなかった。しかし、新生児室のベッドで、顔をくしゃくしゃにして泣き、おなかが空いているのか産着の袖に口を当て、懸命に吸っているのを見ると愛しくてたまらなくなる。 ところで、赤ちゃんのトイレといえばオシメだ。広辞苑によると「御湿=おしめ」「御襁褓=おむつ」と書くのだそうで難しい字だ。 憧れの宇宙飛行士も、「直接密接装具」を使っていた。ハイテクを駆使したロケットだが、 現在の宇宙船では、地球と同じ気圧が確保できるようになったので、ウンチやおしっこが浮遊することもなくなった。とはいえ、ふわふわしている真空状態の中で、トイレだけが不自然に固定されるのが原因で酔ってしまうそうだ。未だに、直接密接装具は健在だそうである。 我が家の孫は、直接密接装具を1日に16回取り替えているという話……。 人間は、生を受けてオムツの世話になり、生涯を終える高齢の時期にもオムツの世話になる。そして科学の粋を極めた宇宙飛行士も例外ではなかった。 |
『FRANJA』(フランジャ)10号掲載 2002年5月15日発売
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